「橈骨神経麻痺」で手首が反らせないあなた
物はにぎれるけど手や指が反らせないのが特徴です。
DIYでノコギリ作業に夢中になっていた男性。
日頃こんな事があったので整形外科を受診しました。
症状の流れは
「ビジネスバッグを持つ時に力が入りづらいなと感じ始めたが生活が困難になることはなく2-3ヶ月が経過。ある時から書類に書き込む時、ボールペンでの文字が下手になってきた。よく観察するとボールペンを持った手が反らせなくなっていたとのこと」(下垂手)
日常生活で困ったことは
「文字がしっかり書けない」
「重い物が持ちづらい」
手指の感覚はなんともないが「指のみ真っ直ぐに伸ばせなくなった」(下垂指)
なぜ「橈骨神経麻痺」(下垂手 下垂指)になったのか
主な原因は
「橈骨神経が圧迫されているから」です。
橈骨神経は腕の骨の外側を通り(わりと表層)、肘の関節の外側にある筋肉がアーケード状になった部分を通り抜けて手指へ向かいます。
特に負担のかかるポイントが上記の辺りです。
とくに多いのがアーケード部分を構成する筋肉を酷使したことや骨折 脱臼です。
サポーターでの強い締め付け、長時間自分の腕マクラで昼寝した際の圧迫などが引き金になることもあります。
神経の周囲が炎症による腫れで締め付けられている
循環不全でfasciaの粘性(ネバネバ)が高まり
動きが悪くなる
骨折 脱臼した際に神経を引っ張って負傷させた(Monteggia 骨折伸展型)
という状態が痛みのある部分に多いです。
橈骨神経麻痺になりやすい人は?
接触の多い格闘家など
ラケットスポーツ(テニス 卓球など)
アーティスト(打楽器)
重めの道具を用いるまたは強めの力を要し手を酷使する社会生活がある方
肘の脱臼 骨折をしたことがある
ガングリオンがある
注意することがあります!!
手の症状と合わせて
「顔がしびれる」
「鏡で見たら唇や頬が下がって見える」
ということはありませんか?
このような場合は救急で
病院での診療を受けることを強く勧めます!
●橈骨神経麻痺の診断があった場合
病院での治療は「局所の安静」「薬」「装具」「運動療法」、3〜6ヶ月で回復が見込めない場合には「手術」の選択が一般的です。
鍼治療による結果
私のこれまでの事例では
「鍼の低周波通電療法」が変化がいいです。
酷使していた筋肉が緩むに連れて
「力の入る感覚が変化する」
「手や指の反らせる角度が変化する」
「神経周囲の循環が改善して動かしやすくなる」
「脳へ伝わった刺激が神経を通して
動作の変化をもたらす」
という結果がありました。
長期間の下垂手状態は回復が非常に困難になります!!
初期の症状 軽度の痛みが現れた時点で早めに相談しましょう。
「薬を使いたくない」「手術はしたくない」
という方は治療の選択肢として
ぜひ鍼治療をお考えください。
これらのことは
私が治療家として15年以上
臨床数述べ8万を超える事例の
「失敗」と「結果」から判断しているものです。